「七五三って、写真だけで済ませてもいいのかな」
そう検索して、この記事にたどり着いた方が多いと思います。調べてみると「大丈夫ですよ」と書いてある記事はたくさん出てきます。ただ、書いているのは写真スタジオか神社です。立場のある人の「大丈夫」だけでは、自分の家に当てはまるかどうかは判断しづらいと感じました。
我が家は、上の子が3歳のときは神社もスタジオも両方やりました。そして去年、上の子の7歳のときは神社に行かず、スタジオだけにしました。このときは、下の子も一緒に撮ってもらっています。
減らした理由は「面倒だったから」ではありません。下の子が、神社に関わるものを全部嫌がったからです。着物も、履き物も、人の多さも、どれもだめでした。そしてスタジオだけにしたら、その下の子が大喜びしました。一緒に撮ってもらえて、自分も主役になれたからです。
この記事では、両方やってみたうえで減らした家の話として、神社をやめて実際に何が変わったのかと、1回目につまずいた3つのことを書きます。段取り、費用、着物です。どれも事前に知っていれば構えられたな、と思っているものばかりです。
七五三は写真だけでもいい?結論から書きます
結論から書くと、写真だけでも七五三は成り立ちます。そして家庭によっては、そのほうが子どもが喜びます。
七五三には地域や家庭によって祝い方の違いがあり、「こうしなければならない」という形が一つに決まっているわけではありません。子どもがここまで育ったことを家族で祝う、というのが中身です。祝い方の形は家によって違っていいはずで、実際まわりに聞いても、神社だけの家、写真だけの家、両方を別の日にやる家と、けっこうばらばらです。
ただ、ひとつだけ先に書いておきます。神社に行くこと自体を否定するつもりはまったくありません。上の子のときに行ってよかったと思っていますし、写真では残らないものも確かにありました。この記事は「行かないほうがいい」ではなく、行かない選択もある、そして選んだ結果はこうだったという話です。
迷っているなら、決めるのは「子どもがどうか」でいい
写真だけにするか迷っているとき、頭に浮かぶのはたいてい大人の事情です。費用、休みが取れるか、祖父母にどう説明するか。
でも我が家で決め手になったのは、その子が耐えられるかどうかでした。ここを基準にすると迷いが減ります。詳しくは次で書きます。
我が家の実際|1人目は神社もやって、2人目は神社に行かない選択にした
まず、うちがどうしたかを書きます。
上の子が3歳のときは、いわゆるフルセットでした。スタジオで着付けをして写真を撮り、そのあと神社に行ってお参りをしました。準備も当日も、それなりに大変でしたが、初めてなので「こういうものだろう」と思っていました。
去年、上の子が7歳のときは、スタジオだけにしました。神社には行っていません。そしてこのときは、4歳だった下の子も一緒に撮ってもらいました。
減らしたことに対して、実は罪悪感がありました。同じ子なのに、3歳のときはやって7歳ではやらない、というのが引っかかったからです。ただ、結果としてはこちらのほうがうまくいきました。理由は次に書きます。
神社をやめた理由|下の子は着物も履き物も人混みも、全部を嫌がった
下の子は、神社に関わるものを全部嫌がりました。ここが我が家の分かれ目です。
きょうだいがいると、ここは効いてきます。下の子が無理なら、その日ぜんぶが無理になるからです。家族で動く以上、いちばん耐えられない子に合わせるしかありません。
着物を着るのが嫌、履き物が嫌、人が多いのが嫌。どれかひとつなら、なだめれば乗り切れたかもしれません。でも全部となると、当日は本人にとってずっと嫌な時間が続くことになります。
「せっかくの記念だから」と親が押し切ることはできます。写真は残ります。ただ、泣いている顔やふてくされた顔の写真ばかりが残ってしまうこともあります。それを何年も見返すのかと考えたときに、うちは無理をやめました。
嫌がるポイントは子どもによって違う
同じきょうだいでも、まったく違いました。上の子は着物を面白がりましたが、下の子は袖を通した時点でだめでした。
もしお子さんがどうか分からない場合、当日までに一度でも試着の機会があるなら、そこで様子を見ておくと判断しやすくなります。本番の朝に初めて着せて、そこで嫌がられると、一気に予定が崩れます。着付けの予約時間は決まっているのに、子どもは動かない。あの状況は本当にどうにもなりません。
スタジオだけにしたら、下の子も主役になれて大喜びした
これは予想していませんでした。
スタジオだけにしたら、下の子がとても喜びました。一緒に撮ってもらえたからです。
神社は、その年に七五三を迎える子が主役の日です。下の子は、着物を着た兄や姉の横についていく役になります。誰も悪くないのですが、小さい子にとっては長いあいだ待たされるだけの時間になりがちです。
スタジオは違いました。カメラも照明もスタッフも、その場にいる子ども全員に向きます。声をかけてもらえるし、褒めてもらえる。下の子にとっては、あれが効いたのだと思います。
人が多くて、待ち時間があって、知らない大人がたくさんいる。「主役になれる場所」と「そうでない場所」の差が、そのまま機嫌の差になっていました。
減らしたら子どもはがっかりすると思い込んでいましたが、我が家では逆でした。
つまずき①当日の時間の流れ|どこで何分かかるかが読めない
ここからは、1回目にやってみて「先に知りたかった」と思った3つを書きます。まずは段取りです。
いちばんしんどかったのは、費用でも準備でもなく、当日の時間の流れが読めなかったことでした。
予約の時間は決まっています。ただ、そこから先が分かりません。着付けにどれくらいかかるのか、撮影は何分なのか、写真を選ぶ時間はどれくらいなのか。終わる時間が見えないまま進むので、そのあとの神社の予定がずっと不安定なままでした。
読めないのは「写真を選ぶ時間」
着付けと撮影は、まだ想像がつきます。読めなかったのは撮影が終わったあと、写真を選ぶ時間でした。
撮った枚数が多いほど、選ぶのに時間がかかります。しかもここは、あとで書く「費用が膨らむところ」と同じ場所です。悩めば悩むほど長くなります。子どもはとっくに飽きていて、着物のまま待たされる。
先に知っていれば構えられました。予約するときに「トータルでどれくらいかかりますか」と一言聞いておくだけで、だいぶ違ったと思います。
同じ日に神社まで入れると、予定が次々に後ろへずれる
スタジオが押すと、そのあとの神社が押します。神社が押すと、食事の予定が押します。1日にまとめると、最初のひとつが遅れただけで全部が崩れます。
そして、いちばん割を食うのは子どもです。朝から着物を着て、写真を撮って、移動して、また待つ。大人でもきついスケジュールです。
つまずき②費用|膨らむのは撮影料ではなく「写真の追加購入」
2つ目は費用です。
予約するときに見ている金額と、最後に払う金額は、たいてい違います。差が出るのは撮影料そのものではなく、撮ったあとの写真の追加購入です。うちもここで膨らみました。
仕組みとしては単純です。プランに含まれている写真の枚数は決まっていて、それを超えて欲しくなったぶんが追加になります。そして撮影のあとに、実際の写真を見ながら選びます。ここが効きます。
「いい顔で写っている1枚」を前にすると、断れない
数字だけを見ているうちは冷静でいられます。ところが目の前に、自分の子がすごくいい顔で写っている写真が並ぶと、話が変わります。
どれも似ているようで、少しずつ違います。この笑い方も残したい、この角度も捨てがたい。1枚ずつは大きな金額に見えないのに、足すとまとまった額になります。
これは冷やかしで言っているのではなく、良い写真を撮ってもらった結果としてそうなる、という話です。撮ってもらった以上、選びたくなるのは自然だと思います。
対策は、行く前に上限を決めておくことだけ
うちがその後やっているのは、単純です。行く前に「この日はここまで」と上限を決めて、夫婦で共有しておくこと。それだけです。
選ぶ場面になってから相談すると、どうしても増える方向にしか動きません。子どもの写真を前にして「やめておこう」と言うのは、なかなか難しいからです。決めるなら、写真を見る前です。
子どもにかかるお金は、これから先もいろいろな場面で出てきます。習い事の費用をどう考えるかについては子どもの習い事はいつから?費用と続け方でも書いていますが、先に上限を決めておくという考え方は共通して使えます。
つまずき③着物|レンタルは「汚さないように」で動けなくなる
3つ目は着物です。うちはレンタルにしました。
レンタル自体は良かったと思っています。買うと保管も必要ですし、1回で終わる可能性も高い。ただ、想定していなかったのが「汚したらどうしよう」がずっと頭にあることでした。
3歳の子です。走ります。転びます。何か食べればこぼします。それが借り物だと思うと、こちらが気を張り続けることになります。子どもを見ているのではなく、着物を見ている時間が、思ったより長くありました。
先に確認しておくと気が楽になること
あとから思ったのは、借りる時点で汚れたときの扱いを聞いておけばよかったということです。
どの程度までなら通常のクリーニングの範囲なのか、追加の費用がかかるのはどういう場合か。店によって条件は違うので、ここで書ける決まった答えはありません。ただ「ある程度は想定内です」と言ってもらえるかどうかだけでも、当日の気の張り方はまったく変わります。
飲み物を飲ませるときにタオルを当てる、食事は着替えてからにする、といった小さな工夫でもだいぶ防げます。特別な道具は要りません。
神社に行かないと、この心配がほぼ消える
スタジオだけにすると、着物を着ている時間が短くなります。屋外を歩かないので、砂も雨も泥もありません。飲食の場面もほとんど発生しません。
汚れの心配がほぼ消えるのは、写真だけにしたときの地味に大きい利点でした。事前にそこまで考えていたわけではないのですが、やってみて気づきました。
七五三を写真だけにして実際に変わったこと
1回目と2回目を比べて、はっきり変わったところをまとめます。
- 拘束時間が半日から数時間になった。移動と待ち時間がなくなったのが大きいです
- 崩れる予定がなくなった。次の予定がないので、多少押しても誰も困りません
- 着物の汚れを気にしなくてよくなった。屋外に出ないぶん、こちらの気の張り方が変わりました
- 子どもの機嫌がもった。最後まで笑っていられる長さに収まりました
- 費用は減った。ただし写真の追加購入は別なので、そこは変わらず気をつける必要があります
逆に、失ったものもあります。神社の空気や、祈祷を受けている時間そのものは、写真には写りません。上の子のときのあの時間を惜しいと思う気持ちは、正直あります。
なので「写真だけが正解」とは書きません。子どもが耐えられるなら神社もいいし、耐えられないなら減らしていい。それだけの話だと思っています。
撮影先を決めていないなら、動くのは早いほうがいい
スタジオを決めていない場合、早めに動いたほうが選択肢が残ります。特に土日を希望するなら、混み合う時期ほど先に埋まります。逆に言えば、時期をずらせるなら慌てる必要はありません。
衣装が借りられるか、データはもらえるのか、追加購入がどういう仕組みかは店によって違います。予約する前に、そこだけ見ておくと当日に慌てません。
それでも神社に行くなら|別の日にするだけで当日の負担が減る
神社にも行きたい、という場合に、いちばん効くのは同じ日にまとめないことです。別の日にするだけで、当日の負担はかなり減ります。
撮影とお参りを別の日にすると、当日それぞれが単独の予定になります。押しても他に影響しません。子どもも、一日じゅう拘束されずに済みます。
スタジオ側も前撮り・後撮りという形で受けているところが多いので、特別なお願いをすることにはなりません。むしろ混み合う時期を外せるぶん、予約も取りやすくなります。
11月の土日にこだわらなくていい
七五三というと11月15日前後というイメージがありますが、そこにこだわると混雑のピークに突っ込むことになります。
神社が特に混む時期を外すだけで、待ち時間も人の多さも変わります。人混みが苦手な子ほど、ここをずらす効果が大きいと思います。
七五三の当日、パパが持つ担当|ママは着付けと子どもで手がふさがる
ここは、調べてもほとんど出てこなかったので書いておきます。
「七五三 父親」で検索すると、出てくるのはスーツの色とネクタイの話ばかりです。ただ実際の当日、パパは服を着て並んでいるだけの人ではありません。
着付けが始まると、ママは子どもに付きっきりになります。そのあいだ、それ以外の全部が空きます。ここを最初から自分の担当だと思っておくと、当日ずいぶん静かに回ります。
- 荷物。着替え、飲み物、タオル、脱いだ靴。誰かが持ち続けることになります
- 下の子。一緒に撮る場合でも、自分の番ではない時間をどう過ごさせるかが決まっていないと崩れます
- 機嫌。飽きたときに気を逸らす係。ここが崩れると写真に出ます
- 時間。次の予定まであと何分か、を見ている人が要ります
- 自分のスマホでの撮影。スタジオの写真とは別に、家族の記録としての1枚を撮っておくと、あとで見返します
この5つを事前に「自分がやる」と決めておくだけで、当日「どうする?」という相談が発生しません。相談が発生しないことが、当日のいちばんの時短だと思っています。
祖父母を呼ぶかどうかも、先に決めておく
七五三は祖父母が絡みやすい行事です。呼ぶ場合は人数が増えるぶん、撮影も移動も食事も、全部が少しずつ重くなります。
呼ばない場合も、あとから写真を送るのか、いつ会って報告するのかを決めておくと角が立ちません。このあたりの距離感は、お盆の帰省で持っていく手土産で書いたことと同じで、先に決めておけばもめないという性質のものです。
よくある疑問
写真だけだと、子どもがかわいそうではないですか
うちの下の子は、写真だけのほうが喜びました。スタジオは本人だけが主役になれる場所だからです。
もちろん逆のお子さんもいると思います。神社の雰囲気が好きな子なら行けばいいですし、そこは本人次第です。「減らす=かわいそう」ではない、というのが我が家の実感です。
3歳では神社に行ったのに、7歳で行かないのは中途半端では
これはうちも引っかかったところです。ただ、毎回同じことをするのが丁寧とは限らないと考えるようにしました。
子どもの年齢も、きょうだいの人数も、回を重ねるごとに変わります。嫌がる子がいるのに前と同じ形を通すのは、揃えているようで、家族にとっては同じ体験になっていません。その年に合う形にしたほうが、結果として良いものが残ると思っています。
神社に行かないと、お祝いにならないのでしょうか
そんなことはないと思っています。ただ、参拝や祈祷を大事にされる考え方もありますし、ご家庭や地域によって受け止め方は違います。
祖父母との間で考えが違いそうなら、決める前に一度話しておくのが安全です。事後に伝えるより、はるかに揉めません。
いつ予約すればいいですか
混み合う時期を外すつもりなら、早めに動くほど選択肢が残ります。特に土日を希望する場合は、埋まるのが早い傾向があります。
ただ、慌てて決める必要はありません。撮影の時期を11月にこだわらないのであれば、そもそも取り合いになりません。
まとめ
- 七五三は写真だけでも成り立つ。決まった形があるわけではありません
- 我が家は上の子の3歳では神社もやり、7歳ではスタジオだけにしました。そのとき下の子も一緒に撮っています
- 減らした理由は下の子が着物も履き物も人混みも全部嫌がったから。押し切っても、残るのは泣き顔の写真です
- スタジオだけにしたら下の子も一緒に撮ってもらえて大喜びしました。神社では上の子が主役で、下の子は待つ側になります
- 1回目につまずいたのは当日の時間の流れ・写真の追加購入・レンタル着物の汚れの3つ
- 時間は「トータルで何時間か」を予約時に聞く、費用は写真を見る前に上限を決める、着物は汚れたときの扱いを借りる時点で確認する
- 神社にも行くなら別の日にするだけでかなり楽になります
- 当日パパが持つのは荷物・下の子・機嫌・時間・記録の5つ。先に決めておけば当日の相談が消えます
七五三は、やることを増やそうと思えばいくらでも増やせます。前撮りも、後撮りも、食事会も、全部やっている家はあります。
ただ、全部やることが目的ではありません。その日の終わりに子どもが機嫌よく笑っているなら、それでもう足りていると思います。うちは2回目でようやくそこに落ち着きました。
写真だけにするか、神社にも行くかで迷ったら、その子が笑って終われる形かどうかを基準にするだけでも決めやすくなります。
お子さんの節目という意味では、七五三の次は小学校の入学が待っています。ランドセル選びも秋から動き出すので、ランドセルの選び方もあわせてどうぞ。


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