「エアコンの効きが悪いのは窓のせい」と聞いて内窓を調べはじめたものの、検索すると「内窓 効果ない」「二重窓 意味ない」といった言葉が出てくる。決して安い工事ではないので、そこで手が止まってしまう——そういう方は多いと思います。
私はリフォーム専門の工務店に勤める二級建築士です。日ごろ既存住宅の改修に携わっていますが、この記事は情報提供が目的で、個別の診断や設計・工事監理のご依頼はお受けしていません。そのぶん、「効く場合」だけでなく「効きにくい場合」も含めて書けると思っています。
先に結論を書きます。内窓は、比較的工事範囲が小さく、費用と効果のバランスを取りやすい断熱改修の一つです。工期が短く、部屋単位で始められ、補助制度の対象にもなっています。ただし効果を感じにくい家や、取り付ける前に確認しておきたいことがあるのも事実です。この記事では、その見分け方をまとめました。
「内窓は効果ない?」「二重窓は意味ない?」と言われるのはなぜ?
内窓について調べると、「効果があった」という声と「思ったほど変わらなかった」という声の両方が見つかります。これはどちらかが間違っているというより、家の条件が違うことが大きいと感じています。
内窓が担うのは、主にガラスとサッシを通して伝わる熱を抑えることと、すき間から出入りする空気を減らすことです。逆に言えば、家の中で困っている原因がそこ以外にある場合、窓だけを直しても体感は変わりにくくなります。
また、内窓の情報は、製品のメリットを中心に紹介されることもあります。そこでこの記事では、メリットだけでなく「効果を感じにくい条件」や「事前に確認しておきたいこと」も含めて、判断材料として整理しました。
熱の出入りは「窓」ではなく「開口部」で考える
「夏は熱の7割が窓から入る」という数字を見たことがあるかもしれません。よく引用されるのが、資源エネルギー庁の省エネ住宅に関する資料に掲載されている「冷房時に開口部から入る熱が約73%、暖房時に開口部から逃げる熱が約58%」という値です。ただしこれは一定の条件をもとにした例で、すべての住宅にそのまま当てはまる数字ではありません。
ここで押さえておきたいのは、これは「窓」ではなく「開口部」の数字だということです。開口部には窓のほかに玄関ドアや勝手口も含まれます。「窓から7割」と紹介されることがありますが、厳密には少し違うということです。
細かい話に思えるかもしれませんが、ここが分かれ目です。窓が古いアルミサッシの単板ガラスのままという家では、窓からの熱の出入りが大きい場合があり、内窓による変化を感じやすくなることがあります。反対に、すでに性能の良い窓が入っている家では、内窓を足したときの伸びしろは小さくなります。同じ工事でも、家によって受け取る変化の大きさが違うということです。

内窓の効果が出にくい家の4つのパターン
ここからが本題です。私が現場で「窓より先に見ておきたい」と感じるケースを4つ挙げます。当てはまるからやめたほうがいい、という意味ではなく、期待している効果とお金の使い先がずれていないかを確認したいという話です。

①すでに窓の性能が高い、比較的新しい家
近年の住宅では、樹脂サッシや樹脂とアルミの複合サッシに、Low-E複層ガラスが入っていることが珍しくありません。この状態からさらに内窓を足しても、変化を感じにくいことがあります。もともと弱点ではなかった場所に手を入れていることになるからです。
「効果がないと言われた」という声の一部は、この状況で起きているように思います。工事が悪かったのではなく、もともと伸びしろが小さかったということです。
なお、すでに性能の高い窓が入っている場合は、選ぶガラスの組み合わせにも注意が必要になることがあります。これは後の見出しで詳しく書きます。
②西日や強い日射が主な原因になっている部屋
「西向きの部屋が夕方だけ暑くてどうにもならない」というご相談はよくあります。この場合、原因はガラスを伝わってくる熱よりも、窓から差し込む日射そのものであることがあります。
日射対策には順番があります。資源エネルギー庁も、ブラインドなどは窓の内側より外側に設けるほうが効果が高いという趣旨の説明をしています。日射は室内に入ってしまうと熱に変わるので、入る前に外側で遮るほうが理にかなっているわけです。
つまり西日の部屋に内窓だけを入れても、期待したほど暑さが改善しないことがあります。すだれ、外付けのシェードやオーニング、ひさしなど、日射が室内に入る前に遮る対策を組み合わせることで、暑さを抑えやすくなる場合があります。内窓を入れるにしても、日射を抑えるタイプのガラスを選べるか相談してみるという考え方ができます。

③天井・床・壁の断熱が弱いままになっている
国土交通省の資料では、既存の住宅ストックのうち現在の省エネ基準に適合しているものは2割に届かず、1980年の基準を下回る住宅もかなりの割合で残っているとされています。壁や天井や床の断熱が弱いままという家は、決して珍しくありません。
特に夏に効いてくるのが屋根と小屋裏です。日射を受けた屋根はかなりの高温になり、天井の断熱が薄いと、その熱が上から降りてきます。2階の部屋だけ異様に暑いという場合は、窓ではなく天井側が主な原因になっていることがあります。
この場合でも内窓が無駄になるわけではありませんが、「窓を替えたのに2階が暑いままだった」という結果になりやすいので、どちらを先にやるかは相談したほうがいいところです。
④1か所だけ付けて、大きな窓を残している
予算の都合で1か所から始めるのは現実的な進め方です。ただし同じ部屋に大きな窓が残っている場合は、内窓を付けた窓の近くでは変化を感じても、部屋全体では変化を感じにくいことがあります。
優先順位を考えるなら、面積の大きい窓、長く過ごす部屋の窓、暑さや寒さを強く感じている部屋の窓から手を付けるのが分かりやすいと思います。「とりあえず一番小さい窓で試す」という進め方は、費用は抑えられますが、効果を判断する材料としてはあまり参考になりません。
内窓を入れた方からよく聞く、結露と音の変化
ここまで「効きにくい家」の話を続けてきたので、逆の話も書いておきます。内窓を入れた方から実際によく聞くのは、冷暖房の効きよりも先に「結露が減った」「外の音が静かになった」という感想です。
結露——ただし「ゼロになる」とは限らない
結露は、室内の空気が冷たいものに触れて、含みきれなくなった水分が水になる現象です。冬に窓ガラスが冷えると、そこで起こります。内窓を入れると室内側のガラスの表面温度が下がりにくくなるので、結露は起きにくくなります。
ただし注意点があります。結露が完全になくなるとは限りません。室内の湿度が高ければ、内窓の室内側で結露することもありますし、内窓と外窓の間に湿った空気が入り込めば、そこで結露することもあります。加湿器の使い方、洗濯物の室内干し、換気の量といった住まい方の側も一緒に見直すほうが結果は出やすいと思います。
それでも「毎朝サッシの下が水浸しで、拭くのが日課だった」という状態が軽くなるだけでも、暮らしの負担としてはかなり違います。カビの発生を抑えることにもつながります。
音——効き方は音の種類による
音は、すき間と、窓そのものを振動させて伝わってきます。内窓を入れると窓が二重になり、その間に空気の層ができるので、外からの音は伝わりにくくなります。線路沿い、幹線道路沿い、近くに保育園や学校があるといったお宅で、体感の変化が出やすいところです。
ただし無音になるわけではありません。一般に、話し声のような高めの音は減りを感じやすく、車の走行音や工事の振動のような低い音は残りやすいと言われます。「静かになった」の中身は人によって差が出るところなので、期待値は控えめに持っておくほうが納得しやすいと思います。
整理すると、冷暖房の効きは住宅条件によって変わりますが、結露や音についても変化を感じるケースがあります。この2つが主な動機なら、断熱以外のメリットも含めて検討しやすい工事だと思います。
見積もりのときに確認したい「ガラスの組み合わせ」と熱割れ
ここは、あまり書かれていないけれど知っておいてほしいところです。内窓は「今ある窓に、もう一つ窓を足す」工事なので、外側の窓のガラスが何なのかによって、選べる内窓のガラスが変わることがあります。
熱割れとは何か
ガラスには「熱割れ」と呼ばれる割れ方があります。日射が当たってガラスの中央部が温まる一方、サッシに隠れているガラスの端(エッジ)は温度が上がりにくい。この温度差によって端の部分に引張の力がかかり、ガラスがもつ強度を超えると割れる、というものです。ぶつけて割れるのとは違い、外から力が加わっていなくても起こります。
ガラスメーカーの技術資料では、網入りガラス、熱線を吸収するタイプのガラス、ガラスに紙やフィルムを貼っている場合、ガラスに影がかかる場合などが、熱割れが起きやすい条件として挙げられています。
内窓メーカーが注意喚起している組み合わせ
ここが大事なところです。内窓のメーカー自身が、取扱説明書やFAQで熱割れについて案内しています。
- LIXIL「インプラス」の取扱説明書——太陽光により、外窓が網入りガラスの場合、または内窓のガラスがLow-Eガラスの場合に熱割れが発生することがある、と記載されています
- YKK AP のFAQ——「真空ガラス」を使った内窓については、外窓が熱線吸収ガラス・複層ガラス・厚みのある合わせガラスの場合は採用を避けるよう案内されています
つまり「高性能な内窓を選べば選ぶほど安心」とは限らないということです。すでに複層ガラスが入っている窓の内側に、断熱性の高いガラスの内窓を重ねる場合は、メーカーが組み合わせの条件を設けていることがあります。
誤解のないように書いておくと、これは「新しい家に内窓を付けてはいけない」という話ではありません。メーカーが注意を挙げているガラス自体は、網入りガラスのように古い建物にも多いものです。年代だけで判断するのではなく、現在のガラスの種類や設置条件、内窓との組み合わせを確認することが大切、というのが正確なところです。
だから「今のガラスは何ですか」と聞いてほしい
見積もりを取るときに、次の2つを聞いておくだけで、後の不安はかなり減ります。
- 「今入っているガラスは何ですか」——網入りか、複層か、色が付いているか、フィルムを貼っていないか
- 「そのガラスと、提案されている内窓の組み合わせは、メーカーが問題ないとしている組み合わせですか」
そしてもう一つ、知っておいたほうがいいことがあります。熱割れについては、製品やメーカーの保証規定で対象外として扱われる場合があります。ガラスの性質上、避けきれない現象として位置づけられていることがあるためです。保証条件は、採用する製品ごとに確認しておくと安心です。
あわせて、メーカーが共通して案内している使い方の注意も挙げておきます。厚手のカーテンやブラインドをガラス面に密着させない、エアコンの風を直接ガラスに当てない、ガラスに紙やフィルムを貼らない。どれも熱割れを避けるための基本として説明されているものです。
そもそも自分の家に付けられる?枠とクレセントの話
効果の話の前に、「その窓に内窓が納まるかどうか」という問題があります。ここも現場ではよく出てきます。
窓枠の奥行きが足りないとき——ふかし枠
内窓は、既存の窓の内側にある窓枠の奥行き(見込み)を使って取り付けます。この奥行きが足りない家では、そのままでは納まりません。
そのときに使うのが「ふかし枠」と呼ばれる部材です。既存の枠に継ぎ足して、内窓を取り付けられるだけの奥行きを作ります。各メーカーが専用の部材を用意しているので、枠が浅いから諦めるしかない、ということにはなりにくいです。
必要な奥行きは製品によって異なり、近年は従来より浅い見込み寸法で取り付けられる製品も登場しています。以前は納まりが難しいと言われた窓でも、現在は製品のラインアップの違いによって対応できる場合があります。数年前に一度断られたきりという方は、あらためて相談してみる価値があります。
なおふかし枠を使うと、その分の部材代と手間が加わります。見積もりを比べていて「同じ内窓なのに金額が違う」というとき、片方がふかし枠を見込んでいて、もう片方が見込んでいない、ということがあります。金額の内訳を見るときの着眼点として覚えておくと役に立ちます。
見積もりの読み方そのものについては、リフォームの見積もりが高い?妥当か見分ける5つの視点のほうに詳しくまとめています。
クレセント(窓の鍵)が当たるとき
もう一つよくあるのがクレセントの干渉です。クレセントは既存の窓に付いている、半月形の鍵の部分です。これが大きめのタイプだと、内窓を取り付けたときに当たってしまうことがあります。
この場合の対処として、メーカーの公式案内でも「外窓と内窓のクレセントの位置をずらす」「外窓のクレセントをハンドルの短いものに交換する」という方法が示されています。このような方法で対応できる場合があり、窓そのものを交換せずに済むケースもあります。
「枠が浅い」「鍵が当たる」と言われた時点で無理だと思ってしまう方がいるのですが、実際には対応できる方法があることも多いので、その場で諦めずに聞いてみてください。
取り付けが難しい窓もある
一方で、構造上そのままでは難しい窓もあります。メーカーの案内では、内倒し窓・回転窓・内開き窓のように室内側に開く窓、窓の内側に何かが造作されている場合、天窓のように垂直な壁面ではない窓などが挙げられています。
また結露などで窓枠が傷んでいる場合も注意が必要です。ふかし枠を使う条件として「枠に傷みや不安定さがないこと」が挙げられているので、傷みが進んでいれば下地の補修が先になることがあります。
- マンションにお住まいの場合は管理規約の確認を——窓の扱いは物件によって異なります。取り付け前に管理組合へ確認してください
- 出窓やルーバー窓など特殊な形状——一般的な引違い窓と同じようにはいかない場合があります。現場調査で確認を
- 開け閉めと掃除の手間は増えます——窓が二重になるぶん、よく開ける窓ほどここは事前に納得しておきたいところです
結露そのものへの向き合い方については、梅雨のカビ・湿気対策グッズ7選もあわせてどうぞ。
内窓でエアコンの効きは変わる?窓を触る前に確認したい3か所
「エアコンが効かない」と感じているとき、原因が家ではなくエアコン側にあることもあります。まとまった費用のかかる工事を検討する前に、確かめておきたいのが次の3か所です。
①室外機のまわり
室外機は、吸い込んだ空気に熱を捨てて働いています。吹き出し口の前に物が置かれていたり、壁との距離が近すぎたりすると、捨てたはずの熱をもう一度吸い込んでしまい、能力が落ちることがあります。
物置代わりに使っていないか、植木が育って前をふさいでいないか、直射日光が当たり続けていないか。費用をかけずに確認できるところなので、まずここを見てください。
②フィルターと内部の汚れ
定番ですが、フィルターの目詰まりは風量に直結します。フィルターを洗ってもにおいや効きが戻らない場合は、内部の熱交換器やファンの汚れが進んでいることもあります。
掃除の手順や道具についてはエアコン掃除グッズ7選に、電気代の抑え方はエアコン代を節約するグッズ7選にまとめています。
③エアコンの能力が部屋に合っているか
ここは意外と知られていません。エアコンのカタログにある「◯畳用」という畳数の目安は、かなり古い時代の想定にもとづくもので、現在の住宅の断熱性能を前提にしたものではないという指摘があります。
また、畳数の表記が「6〜9畳」のように幅で書かれているのは、小さいほうの数字が木造住宅、大きいほうが鉄筋コンクリートの集合住宅を想定しているためとされています。ただし実際に必要な能力は、住宅の断熱性能、地域、方位、日射、部屋の条件などによって変わります。「小さい数字を選んでおけば安全」と単純には判断できないので、既存機の能力や住まいの条件も含めて検討することが大切です。
さらに、外気温が高くなると、エアコンの能力や効率が通常時とは変わる場合があります。「去年までは効いていたのに」という場合、家が変わったのではなく、外の条件が変わったということもあり得ます。
この3か所を確認したうえで、それでも「窓際に立つとはっきり暑い・寒い」「窓の近くだけ体感が違う」ということであれば、窓に手を入れる価値は高いと考えていいと思います。
窓が先か、天井や床が先か
「断熱をやるなら、どこから手を付けるべきか」という疑問は、既存住宅ではよく出てくるものです。理屈だけで言えば弱いところから直すのが基本ですが、実際には費用と暮らしへの影響も一緒に考えることになります。
前提として、断熱改修の優先順位は、住宅の状態や困っている場所によって変わります。ここから書くのは、あくまで考え方の目安です。
- 窓が古いアルミサッシの単板ガラスのまま——弱点がはっきりしているので、窓から手を付けて問題ないことが多いです
- 2階や最上階だけが極端に暑い——天井・小屋裏側の断熱を先に見てもらう価値があります。天井は、床下や壁に比べて手を入れやすい場合があります
- 床が冷たくてつらい、足元だけ寒い——床下側の話になります。床下に入れる構造かどうかで工事のしやすさが変わります
- 窓の性能はそこそこ良いのに寒い・暑い——窓以外に原因がある可能性が高いので、まず原因を探すところからです
ただし「全部やらないと意味がない」という考え方は、現実的ではありません。予算には限りがありますし、住みながらの工事には負担もあります。いま一番つらいと感じている場所から、少しずつ直していくという進め方で構わないと思います。
その意味で、内窓は「部屋単位・窓単位で始められる」ため、家全体を一度に改修するのが難しい場合でも進めやすいのが利点です。寝室から始めて、良ければリビングも、という進め方ができます。
内窓が選ばれやすい理由
ここまで「効きにくい家」「注意が要る組み合わせ」の話を続けてきましたが、私自身は、内窓は比較的検討しやすい断熱改修の一つだと考えています。理由は次のとおりです。
- 工事が短期間で終わることが多い——室内側の工事なので、足場も外壁の解体も要りません。生活しながら進められます
- 変化に気づきやすい場所である——窓際の冷え、朝の結露、外の音といった、日常で気になりやすい部分が対象になります
- 部屋単位で始められる——寝室だけ、リビングだけ、という進め方ができます。家全体の断熱改修と違って、予算に合わせやすい工事です
- 補助制度の対象になっている——窓の断熱改修は国の補助事業の対象として扱われており、負担を抑えやすい状況が続いています
壁や床の断熱をやり直そうとすると、内装を壊して復旧する費用がかかります。それに比べると、内窓は工事の範囲を絞りやすい方法です。冒頭から「効きにくい家がある」と書いてきたのは、この工事を否定したいからではありません。条件が合う家が、誤解で選択肢から外れてしまうのがもったいないと思っているからです。
補助金を使うなら、必ず公式サイトで最新を確認する
窓の断熱改修については、国の補助事業が用意されている年度が続いています。内窓の設置も対象で、窓のサイズと性能のグレードによって補助額が決まるという考え方が取られています。
ただし事業の名称、対象となる製品の性能、補助額、申請の期限は年度ごとに変わります。ここで具体的な金額を書いてしまうと、読んだ時期によっては誤った情報になってしまうので、あえて書きません。住宅省エネキャンペーンの公式サイトで、必ず最新の内容を確認してください。
確認するときのポイントだけ挙げておきます。
- 必ず公式サイトを見る——リフォーム会社のページは分かりやすいのですが、前年度の内容のまま残っていることがあります
- 対象事業の登録事業者を通して申請する仕組みになっています——依頼先が事業に登録しているかどうかを先に確認してください
- 工事の着手時期などに要件があります——契約や着工の前に、必ず公式サイトで条件を確認してください。「先に工事を始めてしまった」はもったいないパターンです
- 予算に達し次第、受付が終了します——年度末まで必ず受け付けているとは限りません。公式サイトに申請額の進み具合が公開されています
補助金があるからと急いで決めるのではなく、「自分の家に効くのか」を先に確かめてから、使えるものは使うという順番がいいと思います。
迷ったときは、複数の会社に現地を見てもらう
ここまで書いてきたことは、最終的には現地を見ないと判断できない話ばかりです。既存のガラスが何なのか、窓枠の奥行きがどれだけあるか、日射がどう当たるか、天井の断熱がどうなっているか——写真やカタログだけでは分かりません。
そのうえで、複数の会社に見てもらうことをおすすめします。金額を比べるためというより、説明の中身を比べるためです。この記事に出てきた質問を、そのままぶつけてみてください。
- 今入っているガラスは何ですか
- そのガラスと提案の内窓は、メーカーが問題ないとしている組み合わせですか
- ふかし枠は必要ですか。必要なら見積もりに入っていますか
- 窓より先に手を入れたほうがいい場所はありますか
同じ質問をすると、対応や説明の違いが見えやすくなります。その場で答えられなくても、持ち帰って確認してくれるかどうかで十分に判断材料になります。
近くに相談できる会社が思い当たらない場合は、複数社にまとめて依頼できるサービスを使うのもひとつの方法です。
リフォームを安心に安く|リフォーム比較プロ相見積もりの取り方や、会社によって金額差が出る理由についてはリフォームの見積もりが高い?妥当か見分ける5つの視点にまとめています。あわせて読んでみてください。
まとめ|内窓は「効くかどうか」ではなく「自分の家に効くか」
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 内窓は、比較的工事範囲を絞って断熱改修を始めやすい選択肢。工期が短く、部屋単位で始められ、補助事業の対象にもなっています
- 「効果がない」という声は、家の条件の違いが大きい。窓が古いアルミ単板の家ほど変化を感じやすく、すでに性能の良い窓の家ほど伸びしろは小さくなります
- 冷暖房の効きは住宅条件によって変わるが、結露や音についても変化を感じるケースがある
- 西日が主な原因の部屋は、日射を外側で遮る対策のほうが効くことがある
- 2階だけ暑いなら、窓より天井側が原因のことがある
- ガラスの組み合わせによっては、メーカーが熱割れの注意を出していることがある。年代だけで判断せず、今のガラスの種類と設置条件を確認してください。保証規定で対象外として扱われる場合があるので、選ぶ段階での確認を
- 枠が浅い・鍵が当たると言われても、ふかし枠やクレセントの交換で対応できる場合がある。以前は難しいと言われた窓でも、製品のラインアップによって対応できることがあります
- 窓を触る前に、室外機まわり・フィルター・エアコンの能力の3か所を確認する
「内窓は効果がない」でも「内窓を付ければ解決する」でもなく、自分の家がどちらなのかを確かめてから決める。それが、後悔を減らすための進め方だと思います。
まずは今入っているガラスの種類を確認するところから。そのうえで、エアコン・日射・天井など、窓以外に原因がないかを見てみてください。そこまで確かめてから相談すると、話がずいぶん早くなります。
家の性能に関わる話としては、築40年の家は地震で大丈夫?や、火災保険の経年劣化と風災の違いもあわせてどうぞ。


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